1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/06(月) 13:36:04.300 ID:DQZX8QwR0.net
ハルヒ「いい歳なんだからいいかげん働きなさいよ」

キョン「分かっちゃいるが、一度働かなくなると抜け出せなくてな」

ハルヒ「あんたがバカで無能なのは学生時代から知ってるけど、そんなあんたでもできる仕事はあるはずよ」

キョン「励ましてるのかドン底につきおとそうとしてるのか、どっちなんだ」

ハルヒ「どっちでもいいよのそんなこと」

キョン「もういいから俺のことは放っといてくれ」

ハルヒ「そうはいかないわよ」

7: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/06(月) 13:40:50.047 ID:DQZX8QwR0.net
キョン「ああん?」

ハルヒ「SOS団団長として、働かずに飯を食らう奴を許すわけにはいかないわ」

キョン「まだやってるのかおまえは」

ハルヒ「当然でしょ!我がSOS団は永久に不滅なのよ」

キョン「でも俺はもう団員じゃないから関係ない。放っておいてくれ」

ハルヒ「何言ってんの。あんたは永久に団員よ!私の命令に従いなさい」

キョン「やれやれ、それで団長様の命令ってのは、働けってことか?」

10: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/06(月) 13:46:07.091 ID:DQZX8QwR0.net
ハルヒ「いや、べつに働かなくてもいいわ」

キョン「さっきと言ってること違うぞ」

ハルヒ「あんたは一生私の召使いとして仕えなさい。あんたにはそれがお似合いよ」

キョン「お前は相変わらず何を言い出すんだ」

ハルヒ「私の身の回りの世話をすべてやれば6畳一間ぐらいは与えてやるわ」

キョン「せっかくだが断る」

ハルヒ「馬鹿ねぇ、あんたに断る権利なんてないのよ」

キョン「なぜだ」

ハルヒ「なぜならあんたはニートだから!」

キョン「ぐぬぬ」

ハルヒ「社会的には最低ランク。いえ、そもそも社会にも属していない、カースト制度のランク外よ!」

14: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/06(月) 13:51:40.894 ID:DQZX8QwR0.net
キョン「だ、だからって、お前の召使いになんぞなる必要はない」

ハルヒ「あんた、20年後の自分を考えたことはある?」

キョン「なんだいきなり」

ハルヒ「そこには歳だけ重ねたなんの取り柄もないおっさんが1人いるのよ。親も年老いて、あんたを養うだけの力はないわ」

キョン「..おいやめろ」

ハルヒ「おまけにそんなんだから当然独身。周りはみんな結婚して家族を築いているのに、あんたは1人で寂しく老いてゆくのよ」

キョン「やめてくれ!」

ハルヒ「どう?私の提案を受ける気になったかしら?」

20: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/06(月) 14:00:04.309 ID:DQZX8QwR0.net
キョン「..召使いって具体的に何をすればいいんだ」

ハルヒ「ふふーん、そうねぇ、まず私の家の掃除洗濯家事全般ね。あと私が気持ちよく働けるようにフォローもしてもらうわ」

キョン「つまり家政婦から秘書みたいなことまでするってことか」

ハルヒ「まぁそうなるわね。あんたは私専用の雑用係よ」

キョン「やれやれ、全国の主婦たちが聞いたら暴動が起きそうな発言だぜ」

ハルヒ「文句なんて言わせないわよ、むしろ感謝して欲しいくらいだわ」

キョン「それで、六畳一間ってのは具体的にどこに住ましてくれるんだ」

ハルヒ「決まってるじゃない、私が住んでる部屋の物置よ!」

キョン「は?」

ハルヒ「召使いには物置で十分でしょう?私の部屋の物置が空いてるからそこに住みなさい」

27: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/06(月) 14:06:04.756 ID:DQZX8QwR0.net
キョン「いやでも六畳一間だって..」

ハルヒ「だから、物置が六畳なのよ」

キョン「おまえは俺の部屋と同じ広さを物置として使ってるのかよ」

ハルヒ「あんたの部屋が狭すぎるのよ、小学生じゃあるまいし」

キョン「ちょっと待て、つまりお前と一緒に住むことになるわけか」

ハルヒ「そうよ、何か問題ある?」

キョン「いやその、仮にも男女が同じ部屋に住むというのは色々と問題が..」

ハルヒ「あんた、勘違いしてない?」

キョン「え?」

ハルヒ「あんたは召使いで私はご主人様よ?対等な立場じゃないんだから問題なんてどこにもないわ」

キョン「(あぁなるほど..ってなるかよ!)」

34: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/06(月) 14:14:03.375 ID:DQZX8QwR0.net
ハルヒ「まぁ私としてはメイドとしてみくるちゃんにも来て欲しいところだけど..さすがにそれは無理ね」

キョン「どうして無理なんだ(俺もできれば来て欲しい)」

ハルヒ「あんた何も知らないのねぇ、みくるちゃん行方不明なのよ」

キョン「なんだって?」

ハルヒ「まぁ正しくは音信不通っていうか、高校卒業してしばらくして突然連絡が取れなくなったのよ」

キョン「そ、それはつまり..(未来に帰っちまったのか?)」

ハルヒ「でも鶴ちゃんには元気だから心配しないでって連絡が来たらしいけど、それっきりよ。今頃どこでなにしてんのかしら」

キョン「まぁ朝比奈さんには朝比奈さんなりの事情があるんだろう」

ハルヒ「だから、仕方なくあんたを召使いにするしかないのよ」

キョン「そんな理由かよ!」

ハルヒ「当然でしょ、じゃなかったらあんたみたいに使えない奴を召使いになんてしないわ」

38: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/06(月) 14:23:58.418 ID:DQZX8QwR0.net
キョン「やれやれ...それで、その召使いとやらにはいつからなれるんだ」

ハルヒ「なによ、あんた乗り気じゃない」

キョン「(断じて違う)」

ハルヒ「まぁいいわ、もちろん今からすぐにでもよ!」

キョン「つまり、俺は今この瞬間からお前の召使いってワケか」

ハルヒ「そうよ。あと、これからはお前なんて言わないでちょうだい。私はご主人様なんだからね」

キョン「じゃあなんて呼べばいいんだ」

ハルヒ「決まってるじゃない、ハルヒ様よ!」

キョン「(どっかの頭のおかしいラノベの読みすぎだ)」

ハルヒ「それから敬語を使いなさいよ、タメ口聞いたらお仕置きだから!」

キョン「(いったいどんなお仕置きが待っているのか、想像もしたくない。しかし、どこかでそれを望んでいる自分もいるのだった。やれやれ、相変わらずなのは俺も同じらしい)」

ハルヒ「じゃあ早速だけどあんたには...」

キョン「(なにより、またハルヒとの生活が始まるのかと思うと、なんというか、胸が躍るのを禁じ得ないのであった)」

87: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/06(月) 23:18:28.581 ID:DQZX8QwR0.net
ハルヒ「ちょっとあんた、いつまで寝てんのよ」

キョン「...ぁ?今日は布団ごとひっぺがさないのかぁ?..」

ハルヒ「なに寝ぼけてんのよ、初日から寝坊するなんていい度胸ね」

キョン「..は、ハルヒ!?」

ハルヒ「しかもご主人様をいきなり呼び捨てするなんて、許されないわ」

キョン「こ、ここは!?」

ハルヒ「まだ寝ぼけてるつもり?いいから早く起きなさい!」

キョン「あ、あぁ..(とまぁ、こんな感じで俺の召使い生活は始まったわけだが)」

ハルヒ「あんたが寝坊したせいで朝食は私が作ったのよ。まぁ初日だから今日のところは勘弁してあげるわ。もし明日も寝坊なんてしてみなさい、タダじゃ済まないから」

キョン「あぁスマン。で、俺はなにをすればいいんだ」

ハルヒ「あんた、当たり前のようにタメ口で話してるけど敬語を使いなさいって言ったわよね」

キョン「あぁ悪い..じゃなくてすみませんでした、ハ、ハルヒ..様」

ハルヒ「分かればいいのよ。じゃあ私仕事いくから、あんたはしっかり召使いしてること!」

キョン「は、はい..(やれやれ、今さらだがどうしてこんなことになったんだ)」

96: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/06(月) 23:39:19.798 ID:DQZX8QwR0.net
キョン「召使いしてろったって、具体的に何をすればいいんだ。まず召使いについて俺は知らなすぎる」

キョン「こんな時、長門にでも相談したらアドバイスをくれそうだが..というかあいつは今どこでなにをしてるんだ。しばらくニート生活してたもんだから全然分からないぜ」

キョン「というかこのまま俺はずっと一人喋りを続けるのか。完全に頭のおかしい奴じゃねえか」

キョン「それにしても、ハルヒの奴いい部屋に住んでやがるぜ。こんなに無駄にデカいパソコンも、一体なにに使うんだあいつは...パソコン!待てよ...」カタカタ

>YUKI.N
見えてる?

キョン「!!」

101: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/06(月) 23:49:22.414 ID:DQZX8QwR0.net
キョン「見えているぞ」カタカタ

>YUKI.N
久しぶり。

キョン「この感じ懐かしすぎるぞ長門!俺はやっぱりお前なしでは生きていけん」

>YUKI.N
召使いになった気分はどう?

キョン「相変わらずなんでもお見通しってワケか。というかおまえは今どこにいるんだ」カタカタ

>YUKI.N
私はどこにもいない

キョン「どういことだよ」カタカタ

103: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/06(月) 23:55:07.829 ID:DQZX8QwR0.net
>YUKI.N
地球上にはいない、という意味

キョン「いや余計に分からんのだが」カタカタ

>YUKI.N
物理的に肉体的に存在しない。分かりやすくいうと

キョン「幽霊か?」

>YUKI.N
そう。

キョン「相変わらず冗談なのかマジなのか分かりにくい奴だ」

>YUKI.N
うまく概念を説明できない。一番近いのが幽霊。

107: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 00:17:49.246 ID:MRoD7NdS0.net
キョン「幽霊だろうとなんだろうと、長門には違いない。俺にはそれだけで十分だ。というかこの流れはいつものあれじゃないのか、実はこれはハルヒが新しく作った世界で目が覚めたら俺はまだ高校生で..」

>YUKI.N
あなたは紛れもなくニート。疑いようのない事実。

キョン「くっ..そうなのか。そういえば、古泉や朝比奈さんはどうしてるんだ。お前なら知ってそうだが」

>YUKI.N
朝比奈みくるは元いた時代へ戻った。古泉一樹は会社員をしながら閉鎖空間への対処を続けている。

キョン「そうか。やっぱり朝比奈さんは帰っちまったんだな。古泉はまだバイトを続けてるってわけか」

>YUKI.N
「古泉一樹も朝比奈みくるも近いうちに再会する可能性がある」

キョン「古泉はともかく朝比奈さんに会えるのか!」

>YUKI.N
あくまでも可能性。あなたが望めば確率は上がる。

114: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 00:55:11.954 ID:MRoD7NdS0.net
キョン「それより、お前にはもう会えないのか長門」

>YUKI.N
会う、の定義による

キョン「なんというか、つまりその、俺の知ってるあの無口でその割にやたら有能で、それでいていつだって1番頼りになるあの長門は、もう俺の目の前には現れないのかよ」

キョン「(長門からの返信はしばらく来なかった。あいつにしては珍しいと思ったが、なぜか少し嬉しいような気がした。長門はあの頃と変わらず長門のままだった。それだけで、俺は十分だった)」

117: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 01:17:19.097 ID:MRoD7NdS0.net
ハルヒ「ただいまー、あんたちゃんと召使いしてたでしょうね」

キョン「ああ、掃除に洗濯、あとは簡単だか料理も作っておいたぞ」

ハルヒ「まぁいいわ、一応合格点ね」

キョン「それはそうと、俺のタメ口には怒らないのかよ」

ハルヒ「ああ、それなら別にいいわ。その設定なら忘れてちょうだい」

キョン「設定って..」

ハルヒ「それから、今日はこのあとお客さんが来るから」

キョン「お客さん?一体誰が来るんだ」

ピンポーン

ハルヒ「どうぞ、入ってちょうだい」

ガチャ

121: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 01:29:07.320 ID:MRoD7NdS0.net
鶴屋「やっほー!」

キョン「つ、鶴屋さん」

鶴屋「おーホントにキョン君じゃん。久しぶりにょろね」

キョン「どうもお久しぶりです」

ハルヒ「帰り道にたまたま街で出会ったのよ。どうせだから呼んだってわけ」

鶴屋「いやぁ久しぶりに涼宮さんに会ったらキョン君と一緒に住んでるって言うからさぁ、思わずそのまま来ちゃったっさ」

ハルヒ「鶴ちゃんビールでも飲む?」

鶴屋「もちろんっさねぇ。キョン君も一緒に飲むにょろよ」

125: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 01:55:06.332 ID:MRoD7NdS0.net
ハルヒ「鶴ちゃんいいのよ。こいつはただの召使いだから」

キョン「(ついにこいつ呼ばわりかよ)」

鶴屋「召使いねぇ~、へー、ふーん」

ハルヒ「それより鶴ちゃん、鶴ちゃんの話を聞かせてよ」

鶴屋「よーし、じゃあまずあたしが生まれた時の話をするにょろよー!」

キョン「(早くも酔ってるのかこの人は)」

ハルヒ「そうじゃなくて、最近の話を聞きたいの!」

鶴屋「なんだ、それならそうと早く言うにょろよ。最近ねぇ..あ、そういえばみくるから連絡があったっさ」

128: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 02:14:01.789 ID:MRoD7NdS0.net
キョン「朝比奈さんからですか!?」

ハルヒ「ちょっと!あんたが先に驚いてどうすんのよ。ホントなの鶴ちゃん?」

鶴屋「ホントにょろよ。この間久しぶりに電話があって、近いうちに会いたいって言ってたっさ」

ハルヒ「みくるちゃん、今までどこでなにしてたのよ」

鶴屋「そこまでは聞けなかったけど、今度また連絡するって言ってたっさ」

ハルヒ「そうだわ、SOS団の同窓会を開きましょうよ!もちろん鶴ちゃんも一緒に」

鶴屋「それはいいにょろねぇ~。あたしもみんなに会いたいっさぁ」

キョン「そういえば、おまえは長門と連絡とってるのか?」

ハルヒ「とってないわよ。有希は携帯持ってないし、卒業してそのままよ」

キョン「そういえばそうだったな(今思えばあの頃どうやって連絡とってたんだ)」

132: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 02:33:12.611 ID:MRoD7NdS0.net
ハルヒ「古泉君なら有希の連絡先知ってるかもしれないわ。幹事は古泉君に決まりね」

キョン「(ふん、不憫な奴)」

鶴屋「じゃああたしはみくるに伝えとくっさねぇ」

ハルヒ「よろしくね鶴ちゃん。というわけでキョン、至急古泉君の連絡先を調べなさい」

キョン「って知らねえのかよ!」

149: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 10:18:36.781 ID:MRoD7NdS0.net
キョン「(その後、なんやかんやで古泉の連絡先を手に入れた俺は、久しぶりに電話をかけた)」

古泉「やあ、お久しぶりです。お元気でしたか」

キョン「ああ、まあな」

古泉「わざわざ連絡されてくるなんて、一体どうされたのです。もしや、涼宮さん絡みですか?」

キョン「まぁ全く無関係というわけではないが..ハルヒが同窓会を開こうと言い出した」

古泉「同窓会ですか。それはまた、涼宮さんにしては平和的な提案ですね。ええ、ぜひ僕も参加させていただきますよ」

キョン「それはいいんだが、ハルヒはお前に幹事を任せるつもりらしい」

古泉「僕が幹事を、ですか?別に構いませんが、なぜ僕なのでしょう」

キョン「お前なら、長門の連絡先を知っているんじゃないかという話になって、ならついでに幹事も任せようということだ」

古泉「長門さん、ですか..」

キョン「お前、長門が今どうしてるのか知っているのか」

古泉「..あなたは何もご存知ないのですか」

キョン「まぁ何も知らないというわけでもないが..お前は何か知っているようだな」

152: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 10:31:17.828 ID:MRoD7NdS0.net
古泉「長門さんは、もうこの世界にはおられません」

キョン「どうやらそうらしいな。だが俺は先日長門とコンタクトをとったぞ。一体どういうことなんだ」

古泉「この世界には存在していませんが、長門さんは存在しています」

キョン「いや、余計にわからなくなったぞ」

古泉「そうですねぇ、非常にややこしいのは間違いありません」

キョン「長門は自分で幽霊だと言っていたが」

古泉「あなたには、その言い方が1番分かりやすいかもしれませんね。さすが長門さんです」

キョン「バカにしてるのかよ」

古泉「そうではありません。しかし一般人にはなかなか理解できない概念ですので」

154: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 10:39:07.665 ID:MRoD7NdS0.net
キョン「とにかく、長門はいるが同窓会に来られるような状態ではないということだな」

古泉「その通りです。残念ですが、再会というのは叶わないかもしれません」

キョン「再会ねぇ..そういえばお前は朝比奈さんのことは知っているのか」

古泉「朝比奈さんなら、たしか未来に帰られたはずですが」

キョン「それは知ってる。だがどうやら近々こっちの時代に来るらしい」

古泉「それは初耳です。いったいなぜでしょう」

キョン「そんなことは俺も知らん。同窓会を開こうとなったのも朝比奈さんが戻ってくると分かったからだ」

156: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 11:03:44.282 ID:MRoD7NdS0.net
古泉「そうですか..まぁなんにせよ、朝比奈さんに再会できるというのは嬉しいことです。ところで」

キョン「なんだ?」

古泉「あなたは今なにをされているのですか?」

キョン「俺はその..あれだ、住み込みの仕事みたいなことをだな」

古泉「そうですか、それはなかなか大変ですね。それから、涼宮さんとはその後いかがですか」

キョン「(いかがもなにも、同じ屋根のしたに暮らしてるなんてとても言えん)..まぁそれなりにやっている」

古泉「そうですか、それはなによりです」

169: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 13:22:42.260 ID:NkajnS+W0.net
キョン「(古泉は、幹事役を快く引き受けてくれた。長門について、何か知っているようではあったが、また今度じっくりと聞くことにしよう。

キョン「(それより朝比奈さんだ。古泉も何も知らないようだった。だが先日長門は、再会の可能性があると言っていた。なぜ未来からまた朝比奈さんが来ることになったのか。...まさかまたハルヒの周りで何かが起きようとしているのか?)」

ハルヒ「あんた、古泉君にちゃんと連絡とったんでしょうね?」

キョン「ああ、幹事もやってくれるとよ」

ハルヒ「そう!ならいいわ」

キョン「ただ、古泉も長門の連絡先は知らんらしい。あいつは呼べないかもしれないな」

ハルヒ「うーん、まぁしょうがないわね。またそのうち会えるでしょ」

キョン「そうだな(たしかに、俺もいつかそのうち長門に会えるような、そんな根拠のない自信があった。長門なら幽霊だろうとなんだろうと、なんら問題ない気がする)」

172: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 13:42:15.032 ID:NkajnS+W0.net
ハルヒ「というわけで、SOS団第1期の再会を祝して、カンパーイ!」

キョン「(1期しかいないだろ)」

古泉「どうもみなさん、お久しぶりです。鶴屋さんも来られたんですね」

鶴屋「やぁ古泉君、相変わらずめがっさイイ男だねぇ」

みくる「あ、どうも皆さんお久しぶりです」

キョン「ど、どうも朝比奈さんお久しぶりです(あー麗しの朝比奈さん!懐かしいぜこの香り!)」

鶴屋「もうみくるってば、ずっと音信不通でなにやってたんだよぉ」

みくる「ごめんなさい。ちょっと事情があって皆さんとは連絡が取れない状況だったんです」

キョン「(そりゃさすがに未来からじゃ無理だな)」

173: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 13:50:14.850 ID:NkajnS+W0.net
みくる「キョン君もお久しぶりですね」

キョン「そういえば朝比奈さん、どうしてまたこの時代に来たんですか。たしか未来に帰ったはずじゃあ」

みくる「ええ、そうなんですけど..またこちらに来るように上の人か言われて..あのこれ以上は禁則に関わるので..」

キョン「そ、そうですか..」

ハルヒ「はいはいみんな、懐かしい気持ちはわかるけどおしゃべりしてないで私の方を向きなさい。特にみくるちゃん!」

みくる「へきょっ!」

ハルヒ「久しぶりだからってチヤホヤされるのは今のうちだけよ!」

キョン「(やれやれ相変わらずの関係性だぜ)」

176: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 14:03:39.907 ID:NkajnS+W0.net
ハルヒ「えー今日は残念ながら有希がいません。色々手を尽くしたんだけど結局連絡がつかなかったの」

鶴屋「長門っち来ないにょろかぁ、久しぶりに会いたかったのに残念っさねぇ」

キョン「ちなみに朝比奈さんは長門のことなにかご存知じゃないですか?」

みくる「いえ、何も..最近までずっと元の時代にいたので」

キョン「ですよね..そういえば先日長門に、近いうちに朝比奈さんと再会できるって言われたんです」

みくる「長門さんと会ったんですか?」

キョン「あ、いえ、会ったというかなんというか..とにかく、朝比奈さんがこの時代に来ることを長門は知っていたようなんです」

みくる「そうですか..いえ、長門さんならきっとすべてご存知なのでしょうね」

キョン「いったいなにがあるんです?」

みくる「あ、いえ..実は言うと私もよくわかっていないんです。だから皆さんと会えばなにか分かるかと思って鶴屋さんに連絡したんです」

177: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 14:10:21.892 ID:NkajnS+W0.net
キョン「そうだったんですか」

ハルヒ「聞いてるのみくるちゃん!」

みくる「ほにょっ!」

ハルヒ「早くここに来て一言みんなに挨拶しなさい」

みくる「えぇぇ挨拶ですか」

鶴屋「みっくるー!頑張るにょろー!」

ハルヒ「ほら早く、久しぶりにメイド服もも用意してるから着替えて!」

みくる「え、えぇぇぇ!」

キョン「やれやれ..」

古泉「どうもご無沙汰しています」

キョン「顔近いぞ」

178: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 14:16:32.389 ID:NkajnS+W0.net
古泉「あなたとこうしてお話するのも久しぶりですので、今日は楽しみにしてきました」

キョン「お前も相変わらずだな」

古泉「卒業以来、あなたはもちろん他の皆さんとも疎遠になってしまいましたので寂しい思いをしていたのですよ。どうやらあなたと涼宮さんはそんなことなかったようですが」

キョン「別に俺たちだってしょっちゅう会っていたわけじゃない」

古泉「たまに会えるだけでも、僕からすれば羨ましい話ですよ」

キョン「ふんっ」

180: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 14:26:46.806 ID:NkajnS+W0.net
古泉「それはそうと、長門さんのことですが」

キョン「そうだ、それについて詳しくきこうと思っていたんだ。この前の説明ではさっぱり分からん」

古泉「ええ、ですが本当に難しいのです。どう言えばいいのか、僕にもよく分かりません」

キョン「お前がそんな弱音を吐くなんて珍しいな」

古泉「なにせ宇宙は専門外ですので」

182: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 14:54:32.875 ID:NkajnS+W0.net
キョン「長門は幽霊というのが1番分かりやすいと言っていたが」

古泉「そうですねぇ、いわゆる肉体は存在しませんが存在そのものは存在しているという意味では、幽霊というのが1番近いのかもしれません。無論、彼女たちには死という概念がありませんから、幽霊というのもおかしな話ですが」

キョン「長門はヒューマノイドインターフェースであって、そもそも肉体は存在しない。そのインターフェースが壊れたってことか?」

古泉「まぁそれが1番近いのではないでしょうか。しかし長門有希という存在は消えてはいない」

キョン「いよいよ怪しい宗教みたくなってきたな」

古泉「とにかく、我々の想像を超えた世界があるのですよ。それを理解しようとしても無理でしょう」

キョン「じゃあもう、俺たちの知ってるあの姿形をした長門には、もう会えないのか」

183: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 15:04:57.074 ID:NkajnS+W0.net
古泉「どうでしょうねぇ、それも分かりません。長門さんがなんらかの手段を講じれば、もしくは..」

キョン「もしくはなんだ?」

古泉「ふふ、涼宮さんですよ」

キョン「..まさか」

古泉「ええ、涼宮さんが長門さんともう一度会いたいと強く願えば、もしかするかもしれません」

キョン「もしそうなら、この同窓会に当たり前のように長門も来ていそうだが、さすがにそううまくはいっていないようだぞ」

古泉「あくまで可能性のお話ですよ、ですが、涼宮さんはがそれほどの力を持っていることはあなたもご存知でしょう」

キョン「たしかにそうだが、こと今回のことに関しては厳しそうだ。幽霊を蘇らせるなんざ、C級ホラー映画よりひどい」

古泉「そういえば涼宮さんはつまらない映画が大のお嫌いでしたね」

185: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 15:20:54.318 ID:NkajnS+W0.net
ハルヒ「キョン!聞いてるの!」

キョン「あぁ聞いている」

ハルヒ「ふーん、じゃあ私が今なんて言ったか言ってみなさい」

キョン「えっ、えぇえっと..」

ハルヒ「はい時間切れ、罰としてあんたの得意技の腹芸を披露しなさい」

キョン「は、腹芸!?やったことないぞそんなもん」

ハルヒ「いいからやるのよ!ほら早く」

キョン「(やれやれ、こうして同窓会の時間は過ぎていった。久しぶりにみんなとこうして過ごす時間の楽しさは疑いようのないものだ。ただひとつ、この場に長門がいないことだけが、心残りだったわけだが)」

205: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 20:17:02.585 ID:NkajnS+W0.net
キョン「(宇宙人の存在を信じているか?なんてことは、他愛もない世間話にもならないくらいの、どうでもいい話だが、

それでも俺は、火星には本当にタコ足の火星人がいて、全身グレイの頭でっかちな円盤を乗り回す珍妙な存在が、この宇宙のどこかにいるんじゃないかと、心のどこかで思っていたのだ)」

キョン「しかし現実ってのは厳しい」

ハルヒ「なによいきなり」

キョン「なぁハルヒ、おまえ宇宙人っていると思うか?」

ハルヒ「はぁ?何言ってるのよ、いるに決まってるじゃない」

キョン「実は宇宙人は人間の、もっと言えば10代の女の子のような、そんな見た目をしていると思うんだが」

ハルヒ「そんなわけないでしょ。宇宙人といえば、タコ足か頭でっかちな人型って決まってるのよ!」

キョン「そ、そうだな」

208: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 21:00:07.845 ID:NkajnS+W0.net
ハルヒ「あんた、宇宙人を信じてたっけ?」

キョン「信じているというか(会ったことがあるというか)、いてもおかしくはないんじゃないかとは思うが」

ハルヒ「おかしくないどころか常識よ。案外あんたの近くにもいるかもしれないわよ、宇宙人」

キョン「ま、まさか、あははは..はぁ」

ハルヒ「なに落ち込んでるのよ」

キョン「いや、なんでもない」

ハルヒ「それよりあんた、この前の同窓会の時、みくるちゃんと何話してたのよ」

キョン「別に何も、他愛もないことだ」

ハルヒ「私が喋ってるのも聞こえないような話ねぇ」

キョン「それにしてもおまえ」

ハルヒ「なによ」

キョン「俺が朝比奈さんと話してるとやたらと突っかかってくるが、もしかしておまえ」

ハルヒ「な、なによ」

キョン「お..」

ピンポーン

212: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 21:26:26.375 ID:NkajnS+W0.net
ハルヒ「ほらあんた出なさいよ」

キョン「お、おう」

ガチャ

みくる「あ、どうもこんばんは」

キョン「あ、朝比奈さん!?」

ハルヒ「みくるちゃん!どうしたのよいきなり」

みくる「あのぉ..えっとですねぇ」

キョン「とりあえず入ってください」

ハルヒ「ちょっとここは私の部屋よ!」

みくる「じゃあお邪魔します」

218: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 22:14:16.230 ID:NkajnS+W0.net
ハルヒ「で、突然どうしたのよ」

みくる「いきなり押しかけてごめんなさい」

キョン「いえいいんですよ、いつでも押しかけてください」

ハルヒ「あんたねぇ」

みくる「おのぉ、キョン君もここに住んでるんですか?」

ハルヒ「ええ、今は私の召使いやってんのよ」

キョン「その設定まだ生きてたのか」

みくる「召使い..?」

ハルヒ「それより、どうしたのよ」

キョン「まだ理由を聞いてませんでしたね」

みくる「はい、実は..」

228: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 22:39:02.361 ID:NkajnS+W0.net
みくる「この前の同窓会の時の写真ができたので持ってきたんです」

キョン「ズコー!」

ハルヒ「あんた、なに昭和の漫画みたいなコケ方してんのよ」

キョン「あ、いや、読者の気持ちを代弁したというか..」

ハルヒ「何をブツブツ言ってんのよ。それよりみくるちゃん、わざわざ持ってこなくてもメールで送ってくれればよかったのに」

みくる「あ、いえ、写ルンですで撮ったので現像してきました」

キョン「(昭和か!)」

みくる「

230: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 22:47:44.987 ID:NkajnS+W0.net
ハルヒ「みくるちゃん、意外とレトロなのね」

みくる「この時代の最先端のカメラに興味があったので」

キョン「(朝比奈さん、いろいろ間違ってます)」

ハルヒ「へぇ、よく撮れてるじゃない」

キョン「そうだ朝比奈さん、お茶でも飲みますか」

みくる「あ、はい、ありがとうございます」

232: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 22:56:49.200 ID:NkajnS+W0.net
キョン「そういえば、朝比奈さんにお茶を淹れるなんて初めてですね」

みくる「そういえばそうですね、お茶を淹れるのは私の役目でしたから」

キョン「懐かしいですねあの頃は..」

みくる「ねぇキョン君」スッ

キョン「はい?」
〈二人きりで話したいことがあります xx@xx.xx みくる〉

キョン「(僕もそう思ってました!)」

233: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/07(火) 23:07:51.097 ID:NkajnS+W0.net
ハルヒ「ねぇみくるちゃん、ご飯食べていくでしょう?」

みくる「あ、はい、ありがとうございます..じゃあ連絡待ってますね」

キョン「(そう言うと朝比奈さんはいつもの笑顔を見せた。しかし、二人きりで話したいこととは、おそらく朝比奈さんがこの時代にきた理由とかハルヒに関することだろう。浮かれる反面、一抹の不安も感じずにはいられないのだった)」

306: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/08(水) 17:14:02.452 ID:DP68dlWI0.net
キョン「(朝比奈さんに連絡をすると、いつだかも呼び出された、例の公園に来て欲しいとのことだった。やれやれ、あの公園に行くと、俺は何かとトラブルに巻き込まれるのだが。だがしかし、朝比奈さんのお誘いを、断る俺ではなかった)」

みくる「あ、キョン君、来てくれてありがとう」

キョン「いえ、でもどうしたんです、わざわざ呼び出すなんて。電話でもよかったのに」

みくる「あ、うん..どうぞ座ってください」

キョン「(朝比奈さんは俺を横に座らせてもしばらく黙ったままだった。似たようなことが前にもあった気がするのだが。気がつくと朝比奈さんが眠りこん..!)」

キョン「あの..朝比奈さん?」

みくる「スースー」zzz

キョン「もしかして」

ガサガサ

朝比奈「キョン君、こんばんは」

キョン「朝比奈さん(はい大人版朝比奈さん降臨)」

朝比奈「久しぶり、元気だった?」

308: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/08(水) 17:17:46.324 ID:DP68dlWI0.net
キョン「ええ、まぁ..」

朝比奈「ん?どうしたの」

キョン「あ、いえ、わざわざこっちの朝比奈さんを経由しないと登場出来ないのかなぁと」

朝比奈「まぁそういうわけでもないんだけど、なんていうかお約束ってやつね」

キョン「それで今回はどうしたんですか。朝比奈さん..こっちの朝比奈さんは未来に帰ったはずじゃあ」

309: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/08(水) 17:25:29.310 ID:DP68dlWI0.net
朝比奈「ええ、まぁそうなんだけど、いろいろ事情が変わったの」

キョン「もしかしてもなにも、ハルヒ絡みですか」

朝比奈「ええ、涼宮さんの周囲でまた異変が生じ始めたの」

キョン「異変ならある意味毎日起きてる気もしますが」

朝比奈「そういうことではないんです。時空的な異変です」

キョン「夏休みを繰り返したり、異次元に飛んじゃったりとかいうあれですか?」

朝比奈「まぁそんな感じです。けど今回はちょっと特殊な異変」

キョン「嫌な予感しかしませんが、それはもしかして俺がニートなのと関係あ」

朝比奈「あ、それは関係ありません」

313: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/08(水) 17:34:14.888 ID:DP68dlWI0.net
キョン「..で、ですよねぇ」

朝比奈「特殊な異変というのは、長門さんに関することです」

キョン「長門に!?長門とどう関係するんです!」

朝比奈「キョン君は長門さんの現在について、どういう状態だと認識していますか」

キョン「たしかこの世界に物理的には存在していない、とかなんとか、正直俺もよく分かっていません」

朝比奈「無理もありません。非常にややこしい状況ですから」

キョン「長門の件は、ハルヒが原因だってことですか?」

朝比奈「原因というわけではありません。ですが、涼宮さんの影響は受けています」

キョン「イマイチよく分からないんですが」

314: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/08(水) 17:51:50.957 ID:DP68dlWI0.net
朝比奈「長門さんは現在、とある時間平面上に閉じ込められています」

キョン「..それは、マジでですか」

朝比奈「マジでです」

キョン「いったいどうしてそんなことに」

朝比奈「あまり詳しいことは禁則に該当するので言えないんですけど..長門さんは涼宮さんのことも、そしてキョン君、あなたのことも、とても大事に思っているんです」

キョン「長門が..ですか」

朝比奈「長門さんは、あまり感情を出さないので分かりにくいですけど、本当に皆さんのこと大切に思っているんです」

キョン「でもそれがどうして今回のことと関係あるんです?」

朝比奈「..すみません、これ以上は」

キョン「(そう言うと朝比奈さんは、少しうつむいたままで黙り込んでしまった。それがなにを意味するのか、その時の俺にはさっぱり分からなかった)」

315: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/08(水) 18:01:46.892 ID:DP68dlWI0.net
キョン「(その次の日、偶然と言うにはあまりにも出来過ぎたタイミングで、俺は鶴屋さんと街でバッタリ出会った)」

鶴屋「キョン君じゃーん久しぶり!ちょっとお茶でも飲むっさぁ」

キョン「(言われるがまま、俺たちは近くの喫茶店へと入った。なんだろう、物語が急激にエンドロールへ向かっている気がするのは、気のせいだろうか)」

鶴屋「この間の同窓会楽しかったにょろねぇ、長門っちがいないのは残念だったけど」

キョン「鶴屋さんって長門とそんなに仲よかったでしたっけ」

鶴屋「あたしは仲いいつもりだったけど、あっちはどう思ってたかなぁ、わからないっさぁ」

キョン「あいつは、どういう奴でした?」

鶴屋「うーん、あんまり喋ってくれなかったけど、ホントはすごく優しい子だと思ったにょろよ」

キョン「優しい、ですか」

鶴屋「あれは好きな人が出来ても他人に譲っちゃうタイプにょろね」

316: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/08(水) 18:09:27.003 ID:DP68dlWI0.net
キョン「(そこで俺はひらめくものがあった)もし長門に好きな人がいて、でもその人には別に好きな人がいたとして、しかもその相手とお互い両思いだとしたら、長門ならどうすると思いますか!」

鶴屋「どうしたのキョン君、いつになく熱いにょろね」

キョン「あ、いえ、すみません..」

鶴屋「まぁ長門っちなら、2人とも傷つけないように、自分の存在を消しちゃうじゃないかと思うにょろよ」

ガタッ

鶴屋「ちょっとキョン君!お金払っていくっさぁ!」

319: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/08(水) 18:23:14.680 ID:DP68dlWI0.net
キョン「(すまん長門、俺はいい歳こいて今さらやっとわかったよ、お前の本当の気持ちが

だがどうすればい?
あの公園にいくか?
だが、大人版朝比奈さんはもう会えるとは限らない
第一、会ったところでどうにもならん気がする
やっぱり最初は)」

ガチャ

キョン「ハルヒ、いるか!」

ハルヒ「いるかって、いるに決まってんでしょ私の部屋なんだから」

キョン「お前、高校時代、俺と長門のことをどう思ってた?」

ハルヒ「はぁ?なによいきなり」

キョン「卒業してからでもいい、俺と長門が話してるところを見たことがあるだろ」

ハルヒ「別になにも思わないわよ、日常の光景じゃない」

キョン「ホントにそう思ってるんだな?今も」

ハルヒ「今は有希いないじゃないの」

320: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/08(水) 18:31:17.027 ID:DP68dlWI0.net
キョン「いやもういい、なにも思ってないならいいんだ、ちょっとパソコン借りるぞ」

ハルヒ「わけわかんない。てか、あんた召使いの分際で偉そうね」

キョン「スマン、あとでいくらでも謝ってやるよ」カタカタ

(頼む..長門!)


YUKI.N>ひさしぶり

(長門!)カタカタ

>すまなかった、長門

YUKI.N>謝らなくていい。私が選んだこと。

321: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/08(水) 18:37:09.054 ID:DP68dlWI0.net
>おまえはいつも、なんでも一人で抱え込む

YUKI.N>私の役目は観測。観測対象に影響を与えるわけにはいかない。

>だからって、自分の存在まで消す必要はない

YUKI.N>場合によっては、それも必要。今回もそう判断した。

>ハルヒはおまえに会いたいと思っているぞ。俺も同じだ

YUKI.N>...

>だから戻ってきてくれないか

322: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/08(水) 18:40:46.462 ID:DP68dlWI0.net
YUKI.N>私が戻ることで、涼宮ハルヒの精神に悪影響を与える可能性がある。

>大丈夫だ。あいつはそこまで心の狭いやつじゃない。おまえも知っているはずだ

YUKI.N>本当に戻ってもいいの

>俺を信じろ

YUKI.N>わかった。

323: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/08(水) 18:43:45.345 ID:DP68dlWI0.net
ハルヒ「あんたさっきからなにしてんのよ」

キョン「いや..別になにも。なぁハルヒ」

ハルヒ「なによ」

キョン「おまえを信じてるぞ」

ハルヒ「..やっぱり今日のあんた、ちょっとおかしいわよ」

キョン「...そうかもしれん」

336: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/08(水) 20:11:11.702 ID:DP68dlWI0.net
朝比奈「長門さん、戻ってこられたみたいですね」

キョン「突然ハルヒの部屋に訪ねてきたんでビックリしましたよ」

朝比奈「長門さんは自分で自分の時間を止めたんです。それがあなたの、そして涼宮さんのためだと思ったからです。長門さんなら、あなたたちの記憶から自分を消すことも出来た。でもそうはしなかった」

キョン「それはつまり」

朝比奈「なぜかは、私には断言は出来ません、だけど」

キョン「いやいいんです、なんとなく分かりますから。いや、分かってやらないといけない」

朝比奈「..そうですね」

338: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/08(水) 20:25:08.408 ID:DP68dlWI0.net
キョン「(その後、なんやかんやあって、長門を含めてもう一度同窓会を開くことになった。もちろん発起人はハルヒだ)」

ハルヒ「というわけで、SOS団第1期の同窓会Part2始めるわよー!」

キョン「やれやれ」

古泉「これで全員揃いましたね」

キョン「そういえば長門はどこいったんだ?」

古泉「ふふ、長門さんならあちらですよ」

キョン「ん?」

ハルヒ「というわけで、本日の主役に挨拶してもらうわよぉ、ねぇ有希!」

長門「..乾杯」

ハルヒ「カンパーイ!」

キョン「長門も相変わらずだぜ」

古泉「しかしよかったですね、長門さんと連絡がついて」

キョン「まぁな、いろいろ大変だったが」

古泉「涼宮さん、とても嬉しそうな顔をしてらっしゃいます」

キョン「そうかぁ?いつもと変わらんと思うが」

ハルヒ「じゃあみくるちゃん、今日はバニーガールよ!」

みくる「えぇぇえ!」

鶴屋「いっけー、みっくるー!」

古泉「心なしか長門さんも、嬉しそうに見えますね」

キョン「..ああ、間違いない」


終わり





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